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実務対応報告公開草案第48号「公共施設等運営事業における運営権者の会計処理等に関する実務上の取扱い(案)」の公表(平成28年12月22日 企業会計基準委員会)

 平成23年に民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成11年法律第117号)(以下「PFI法」という。)が改正され、公共施設等運営権制度が新たに導入されました。これを受けて、同委員会では、公共施設等運営事業(PFI法第2条第6項に規定する公共施設等運営事業をいう。以下同じ。)における運営権者(PFI法第9条第4号に規定する公共施設等運営権を有する者をいう。以下同じ。)の会計処理等について、実務上の取扱いを明らかにすることを目的として審議を行い、今般、平成28年12月20日開催の第351回企業会計基準委員会において、標記の「公共施設等運営事業における運営権者の会計処理等に関する実務上の取扱い(案)」(以下「本公開草案」という。)の公表が承認されましたので同日公表されました。


<概要>
●範囲(本公開草案第2項)
 本公開草案は、公共施設等運営事業において、運営権者が公共施設等運営権(PFI法第2条第7項に規定する公共施設等運営権をいう。以下同じ。)を取得する取引に関する会計処理及び開示、並びに運営権者が公共施設等に係る更新投資(PFI法第2条第6項に基づき、運営権者が行う公共施設等の維持管理をいう。以下「更新投資」という。)を実施する取引に関する会計処理及び開示に適用する。

●公共施設等運営権に関する会計処理(本公開草案第3項から第11項)
・公共施設等運営権の取得時の会計処理
 (1)運営権者は、公共施設等運営権を取得した時に、管理者等(PFI法第2条第3項に規定する公共施設等の管理者である各省各庁の長等をいう。以下同じ。)と運営権者との間で締結された実施契約(PFI法第22条に規定する公共施設等運営権実施契約をいう。以下同じ。)において定められた公共施設等運営権の対価(以下「運営権対価」という。)について、合理的に見積られた支出額の総額を無形固定資産として計上する。
 (2)運営権対価を分割で支払う場合、資産及び負債の計上額は、運営権対価の支出額の総額の現在価値による。
 (3)上記(1)に基づき合理的に見積られた運営権対価の支出額に重要な見積りの変更が生じた場合、当該見積りの変更による差額は、上記(1)及び(2)に基づき計上した資産及び負債の額に加減する。
 (4)公共施設等運営権の取得は、企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」に定めるリース取引に該当しない。

・公共施設等運営権の減価償却の方法及び耐用年数
 無形固定資産に計上した公共施設等運営権は、原則として、運営権設定期間(PFI法第17条第3号に規定する公共施設等運営権の存続期間をいう。以下同じ。)を耐用年数として、定額法、定率法等の一定の減価償却の方法によって、その取得原価を各事業年度に配分する。

・公共施設等運営権の減損損失の認識の判定及び測定における資産のグルーピング
 公共施設等運営権は「固定資産の減損に係る会計基準」の対象となる。その適用に際して、減損損失の認識の判定及び測定において行われる資産のグルーピングは、原則として、実施契約に定められた公共施設等運営権の単位で行う。ただし、管理会計上の区分、投資の意思決定(資産の処分や事業の廃止に関する意思決定を含む。)を行う際の単位、継続的な収支の把握がなされている単位及び他の単位から生じるキャッシュ・イン・フローとの相互補完性を考慮し、公共施設等運営事業の対象とする公共施設等ごとに合理的な基準に基づき分割した公共施設等運営権の単位でグルーピングを行うことができる。

・その他
 実施契約において、運営権対価とは別に、各期の収益があらかじめ定められた基準値を上回ったときに運営権者から管理者等に一定の金銭を支払う条項(以下「プロフィットシェアリング条項」という。)が設けられる場合、当該条項に基づき各期に算定された支出額を、当該期に費用として処理する。

(質問1)
 公共施設等運営権の取得時の会計処理、減価償却の方法及び耐用年数、減損損失の認識の判定及び測定における資産のグルーピング、並びにプロフィットシェアリング条項に基づき各期に算定された支出額の会計処理に関する提案に同意しますか。同意しない場合は、その理由をご記載ください。


●更新投資に関する会計処理(本公開草案第12項から第15項)
・更新投資に係る資産及び負債の計上
 更新投資に係る資産及び負債の計上に関する取扱いは、次のとおりとする。
 (1)更新投資の実施内容の大半が、管理者等が運営権者に課す義務に基づいており、かつ、運営権者が公共施設等運営権を取得した時に、更新投資のうち資本的支出に該当する部分(所有権が管理者等に帰属するものに限る。以下同じ。)に関して、運営権設定期間にわたって支出すると見込まれる額の総額及び支出時期を合理的に見積ることができる場合、当該取得時に、支出すると見込まれる額の総額の現在価値を負債として計上し、同額を資産として計上する。
 (2)上記(1)以外の場合、更新投資を実施した時に、当該更新投資のうち資本的支出に該当する部分に関する支出額を資産として計上する。

上記(1)に基づき資産及び負債を計上する場合、運営権設定期間にわたって支出すると見込まれる額及び支出時期に重要な見積りの変更が生じたときは、当該見積りの変更による差額を資産及び負債の額に加減する。

・更新投資に係る資産の減価償却の方法及び耐用年数
 更新投資に係る資産の額は、運営権設定期間中の各事業年度に配分する。その具体的な方法は、次のとおりとする。
 (1)公共施設等運営権を取得した時に、更新投資のうち資本的支出に該当する部分に関する支出額の総額の現在価値を負債として計上し、同額を資産として計上する場合、運営権設定期間を耐用年数として、定額法、定率法等の一定の減価償却の方法によって、その取得原価から残存価額を控除した額を各事業年度に配分する。
 (2)更新投資を実施した時に、当該更新投資の支出額を資産として計上する場合、当該更新投資を実施した時より、当該更新投資の経済的耐用年数(当該更新投資の物理的耐用年数が公共施設等運営権の残存する運営権設定期間を上回る場合は、当該残存する運営権設定期間)にわたり、定額法、定率法等の一定の減価償却の方法によって、その取得原価から残存価額を控除した額を各事業年度に配分する。

(質問2)
 更新投資に係る資産及び負債の計上、並びに更新投資に係る資産の減価償却の方法及び耐用年数に関する提案に同意しますか。同意しない場合は、その理由をご記載ください。

●開示(本公開草案第16項から第20項)
・表示
 (1) 公共施設等運営権は、無形固定資産の区分に、公共施設等運営権などその内容を示す科目をもって表示する。
 (2) 更新投資に係る資産は、無形固定資産の区分にその内容を示す科目をもって表示する。
 (3)運営権対価を分割で支払う場合に計上する負債は、貸借対照表日後1年以内に支払の期限が到来するものを流動負債の区分に、貸借対照表日後1年を超えて支払の期限が到来するものを固定負債の区分に、公共施設等運営権に係る負債などその内容を示す科目をもって表示する。
 (4)公共施設等運営権を取得した時に、更新投資のうち資本的支出に該当する部分に関して、支出すると見込まれる額の総額の現在価値を負債として計上する場合、計上した更新投資に係る負債は、貸借対照表日後1年以内に支払の期限が到来するものを流動負債の区分に、貸借対照表日後1年を超えて支払の期限が到来するものを固定負債の区分にその内容を示す科目をもって表示する。

・注記事項
 運営権者は、次の事項を公共施設等運営事業ごとに注記する。
 (1)運営権者が実施する公共施設等運営事業の概要(公共施設等運営事業の対象とする公共施設等の内容、実施契約に定められた運営権対価の支出方法、運営権設定期間、残存する運営権設定期間、プロフィットシェアリング条項の概要等)
 (2)公共施設等運営権の減価償却の方法
 (3)更新投資に係る事項
  ① 主な更新投資の内容及び投資を予定している時期
  ②運営権者が採用した更新投資に係る資産及び負債の会計処理の方法
  ③更新投資に係る資産の減価償却の方法
  ④更新投資を実施した時に、当該更新投資の支出額を資産として計上する場合、翌期以降に支出すると見込まれる更新投資のうち、合理的に見積ることが可能なキャッシュ・フローの金額及びその内容

(質問3)
 表示及び注記事項に関する提案に同意しますか。同意しない場合は、その理由をご記載ください。

●適用時期(本公開草案第21項)
 本実務対応報告は、公表日以後適用する。


(企業会計基準委員会 ホームページ
 https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/documents/exposure_draft/pfi2016/index.shtml

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