お問い合わせ
はこちら

トピックス

Topics

企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」の公表(平成29年3月16日 企業会計基準委員会)

 平成25年12月に開催された第277回企業会計基準委員会において、基準諮問会議より、日本公認会計士協会における税効果会計に関する実務指針(会計に関する部分)について同委員会で審議を行うことが提言されました。この提言を受けて、同委員会は、平成27年12月に企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」を公表し、その後、日本公認会計士協会における税効果会計に関する実務指針のうち当該適用指針に含まれないものについて、同委員会に移管すべく審議を行っています。当該審議においては、監査・保証実務委員会実務指針第63号「諸税金に関する会計処理及び表示に係る監査上の取扱い」(以下「監査保証実務指針第63号」という。)についても税効果会計に関連するため、併せて同委員会の会計基準として開発することとし、審議を行っていました。
 今般、平成29年3月13日開催の第356回企業会計基準委員会において、標記の「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(以下「本会計基準」という。)の公表が承認され、同日公表されました。
 本会計基準について、平成28年11月9日に公開草案が公表され、広くコメント募集が行われた後、同委員会に寄せられたコメントが検討され、公開草案の修正が行われた上で公表されています。

<概要>
 本会計基準は、監査保証実務指針第63号及び日本公認会計士協会会計制度委員会「税効果会計に関するQ&A」における税金の会計処理及び開示に関する部分のほか、実務対応報告第12号「法人事業税における外形標準課税部分の損益計算書上の表示についての実務上の取扱い」に定められていた事業税(付加価値割及び資本割)の開示について、基本的にその内容を踏襲した上で表現の見直しや考え方の整理等を行っており、実質的な内容の変更は意図していません。

以下の概要は、本会計基準の内容を要約したものです。

●範囲(本会計基準第2項及び第3項)
 本会計基準は、連結財務諸表及び個別財務諸表における次の事項に適用する。
(1) 我が国の法令に従い納付する税金のうち法人税、地方法人税、住民税及び事業税(以下「法人税、住民税及び事業税等」という。)に関する会計処理及び開示
(2) 我が国の法令に従い納付する税金のうち受取利息及び受取配当金等に課される源泉所得税に関する開示
(3) 外国の法令に従い納付する税金のうち外国法人税に関する開示

 なお、実務対応報告第5号「連結納税制度を適用する場合の税効果会計に関する当面の取扱い(その1)」において、連結納税制度を適用する場合の法人税及び地方法人税に係る会計処理及び開示の具体的な取扱いが定められている場合、当該取扱いが適用される。

●会計処理
・当事業年度の所得等に対する法人税、住民税及び事業税等(本会計基準第5項)
 当事業年度の所得等に対する法人税、住民税及び事業税等については、法令に従い算定した額(税務上の欠損金の繰戻しにより還付を請求する法人税額及び地方法人税額を含む。)を損益に計上する。

・更正等による追徴及び還付(本会計基準第6項から第8項)
 過年度の所得等に対する法人税、住民税及び事業税等について、更正等により追加で徴収される可能性が高く、当該追徴税額を合理的に見積ることができる場合、企業会計基準第24号「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」(以下「企業会計基準第24号」という。)第4項(8)に定める誤謬に該当するときを除き、原則として、当該追徴税額を損益に計上する。
 過年度の所得等に対する法人税、住民税及び事業税等について、更正等により還付されることが確実に見込まれ、当該還付税額を合理的に見積ることができる場合、企業会計基準第24号第4項(8)に定める誤謬に該当するときを除き、当該還付税額を損益に計上する。

 また、過年度の所得等に対する法人税、住民税及び事業税等について、更正等により追徴税額を納付したが、当該追徴の内容を不服として法的手段を取る場合において、還付されることが確実に見込まれ、当該還付税額を合理的に見積ることができる場合、企業会計基準第24号第4項(8)に定める誤謬に該当するときを除き、当該還付税額を損益に計上する。

●開示
・当事業年度の所得等に対する法人税、住民税及び事業税等(本会計基準第9項及び第10項)
 法人税、地方法人税、住民税及び事業税(所得割)は、損益計算書の税引前当期純利益(又は損失)の次に、法人税、住民税及び事業税などその内容を示す科目をもって表示する。
事業税(付加価値割及び資本割)は、原則として、損益計算書の販売費及び一般管理費として表示する。ただし、合理的な配分方法に基づきその一部を売上原価として表示することができる。

・更正等による追徴及び還付(本会計基準第15項及び第16項)
 法人税、地方法人税、住民税及び事業税(所得割)の更正等による追徴税額及び還付税額は、法人税、地方法人税、住民税及び事業税(所得割)を表示した科目の次に、その内容を示す科目をもって表示する。ただし、これらの金額の重要性が乏しい場合、法人税、地方法人税、住民税及び事業税(所得割)に含めて表示することができる。
 事業税(付加価値割及び資本割)の更正等による追徴税額及び還付税額は、原則として、損益計算書の販売費及び一般管理費として表示する。ただし、合理的な配分方法に基づきその一部を売上原価として表示することができる。

●適用時期(本会計基準第19項及び第20項)
 本会計基準は、監査保証実務指針第63号等における税金の会計処理及び開示に関する部分について、基本的にその内容を踏襲した上で表現の見直しや考え方の整理等を行っており、実質的な内容の変更は意図していないため、公表日以後適用する。
 また、同様の理由により、本会計基準の適用については、会計基準等の改正に伴う会計方針の変更に該当しないものとして取り扱う。

(企業会計基準委員会 ホームページ
 https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/documents/docs/tax/

その他の新着情報はこちら

2020年10月23日
2020年度定期採用ページをリニューアルオープンしました!!
2020年10月13日
「「職業倫理に関する解釈指針」の改正について」(公開草案)の公表について (2020年10月9日 日本公認会計士協会)
2020年10月13日
「Q&A 収益認識の基本論点」(第6回)の公表について (2020年10月9日 日本公認会計士協会)
2020年10月13日
国際監査・保証基準審議会(IAASB)公開草案 「国際監査基準600(改訂)「グループ監査」」 に対するコメントの提出について (2020年10月5日 日本公認会計士協会)
2020年10月13日
「Q&A 収益認識の基本論点」(第5回)の公表について (2020年10月2日 日本公認会計士協会)