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平成24年3月期 留意点② 会社法計算書類作成上の留意事項

平成23年3月31日付で、「会社計算規則の一部を改正する省令」(法務省令第6号)が公
布され、主に「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」への対応を図るための改
正が行われています。また、これに伴い、経団連から平成24年1月11日付で「会社法施行
規則及び会社計算規則による株式会社の各種書類ひな型(改訂版)」が公表されています。
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/hinagata.html

 

経団連ひな型については、合わせて「新旧対照表(計算書類及び連結計算書類)」も公表
されており、理解に資する内容となっています。このうち、主な改正ポイントを、以下にまとめ
ていますので、ご参考ください。

 

 

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【企業会計基準第24号 「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」の改正関係】

①【損益計算書】の例示において、「前期損益修正損益」の項目 を削除

②【株主資本等変動計算書】の表示方法を変更
・「前期末残高」→「当期首残高」へ
・遡及適用又は誤謬の訂正をした場合の表示例を追加

③【個別注記表】の記載項目を追加
・会計方針の変更に関する注記
・表示方法の変更に関する注記
・会計上の見積りの変更に関する注記
・誤謬の訂正に関する注記

【企業会計基準第2号 「1株当たり当期純利益に関する会計基準」の改正関係】

④株式分割など、一定の場合に必要となる注記事項を追加

 

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【企業会計基準第24号 「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」の改正関係】

①【損益計算書】の例示において、「前期損益修正損益」の項目 を削除

企業会計基準第24号「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」により、「前期損
益修正益」または「前期損益修正損」の表示(会社計算規則第88条第2項、第3項 参照)は
認められなくなりました(会社計算規則第3条)。

 

②【株主資本等変動計算書】の表示方法を変更

・「前期末残高」→「当期首残高」へ

株主資本等変動計算書において、従来は「前期末残高」として記載していたかと思いますが、
平成24年3月期より、「前期末残高」ではなく、「当期首残高」と表示することに変更されていま
す(会社計算規則96条 第7項、第8項 参照)。これは、遡及処理される場合があることを意
図して変更されたものですが、遡及処理を行わない場合であっても、「当期首残高」として表示
しなければならないことに留意が必要です。

・遡及適用又は誤謬の訂正をした場合の表示例を追加

「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」の適用により遡及処理を行った場合に
は、株主資本等変動計算書において、遡及処理前の「当期首残高」を記載した後、「会計方針
の変更による累積的影響額」または「過去の誤謬の訂正による累積的影響額」を記載し、その
次に「遡及処理後当期首残高」と記載することになります。

 

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【株主資本等変動計算書】

当期首残高 ・・・ XXX

会計方針の変更(or 過去の誤謬の訂正)による累積的影響額 ・・・ XXX

遡及処理後 当期首残高 ・・・ XXX

(~以下省略~)

 

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③ 【個別注記表】の記載項目を追加

「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」の適用により遡及処理等を行った場合の
注記が明確化されました。

・会計方針の変更に関する注記

従来は、「重要な会計方針の変更」というタイトルで経団連ひな形に記載されていましたが、
「会計方針の変更に関する注記」というタイトルに変更されています。

【記載事項】(会社計算規則 第102条の2、 以下は会計監査人設置会社を前提)

 

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①当該会計方針の変更の内容
②当該会計方針の変更の理由
③遡及適用をした場合には,当該事業年度の期首における純資産額に対する影響額
④当該事業年度より前の事業年度の全部または一部について遡及適用をしなかった
場合には、次に掲げる事項(当該会計方針の変更を会計上の見積りの変更と区別す
ることが困難なときは、(ⅱ)に掲げる事項を除く)
(ⅰ)計算書類または連結計算書類の主な項目に対する影響額
(ⅱ)当該事業年度より前の事業年度の全部または一部について遡及適用をしなかっ
た理由ならびに当該会計方針の変更の適用方法および適用開始時期
(ⅲ)当該会計方針の変更が当該事業年度の翌事業年度以降の財産または損益に影
響を及ぼす可能性がある場合であって,当該影響に関する事項を注記することが
適切であるときは,当該事項

 

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【記載例】(経団連ひな形より)

6. 会計方針の変更
(1)○○○の評価基準及び評価方法
○○○の評価基準及び評価方法は、従来、○○法によっておりましたが、当事業年度より
○○法に変更いたしました。この変更は、○○○(変更理由を具体的に記載する)ために行っ
たものであります。当該会計方針の変更は遡及適用され、会計方針の変更の累積的影響額
は当事業年度の期首の純資産の帳簿価額に反映されております。この結果、株主資本等変
動計算書の利益剰余金の遡及適用後の期首残高は×××百万円増加しております。
(2)○○○に関する会計基準の適用
当事業年度より、「○○○に関する会計基準」を適用しております。当該会計基準は遡及適
用され、会計方針の変更の累積的影響額は当事業年度の期首の純資産の帳簿価額に反映
されております。この結果、株主資本等変動計算書の利益剰余金の遡及適用後の期首残高
は×××百万円増加しております。

 

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・表示方法の変更に関する注記

従来は、表示方法の変更も「重要な会計方針の変更」の中に含まれていましたが、「表示方
法の変更に関する注記」として独立した項目とされています。

【記載事項】(会社計算規則 第102条の3)

 

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①当該表示方法の変更の内容
②当該表示方法の変更の理由

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【記載例】(経団連ひな形より)

 

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7. ○○の表示方法の変更
○○の表示方法は、従来、貸借対照表上、○○(前事業年度×××百万円)に含めて表示
しておりましたが、重要性が増したため、当事業年度より、○○(当事業年度×××百万円)と
して表示しております。

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・会計上の見積りの変更に関する注記

会計上の見積りの変更に関する注記が新設されています。

【記載事項】(会社計算規則 第102条の4)

 

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①当該会計上の見積りの変更の内容
②当該会計上の見積りの変更の計算書類または連結計算書類の項目に対する影響額
③当該会計上の見積りの変更が当該事業年度の翌事業年度以降の財産または損益
に影響を及ぼす可能性があるときは,当該影響に関する事項

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【記載例】(経団連ひな形より)

 

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8. 会計上の見積りの変更
当社が保有する備品Xは、従来、耐用年数を10年として減価償却を行ってきましたが、当事
業年度において、○○○(変更を行うこととした理由などの変更の内容を記載する。)により、
耐用年数を6年に見直し、将来にわたり変更しております。
この変更により、従来の方法と比べて、当事業年度の減価償却費が×××百万円増加し、
営業利益、経常利益及び税引前当期純利益が同額減少しております。

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・誤謬の訂正に関する注記

誤謬の訂正に関する注記が新設されています。

【記載事項】(会社計算規則 第102条の5)

 

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①当該誤謬の内容
②当該事業年度の期首における純資産額に対する影響額

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【企業会計基準第2号 「1株当たり当期純利益に関する会計基準」の改正関係】

④株式分割など、一定の場合に必要となる注記事項を追加

平成22年6月30日に「1株当たり当期純利益に関する会計基準」の改正が行われたことに対
応して、以下の場合、注記の記載を行うことが明確化されています(会社計算規則 第113条)。

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当事業年度または当事業年度の末日後において株式の併合または株式の分割をした場合において、当事業年度の期首に株式の併合または株式の分割をしたと仮定して、1株当たりの純資産額および1株当たりの当期純利益金額または当期純損失金額を算定したときは、その旨を記載する。

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【記載例】(経団連ひな形より)

 

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当社は、平成○年○月○日付けで株式1株につき1.XX株の株式分割を行っております。当
該株式分割については、当事業年度の期首に株式分割が行われたと仮定して1株当たりの当期
純利益金額を算定しております。

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以上

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